発信簿

 

ヒーロー

  関西支部 井野克彦


  ラグビーの平尾誠二さんがお亡くなりになった。あまりに突然で急なことだった。訃報を聞いた途端に気分が落ち込み、残念で仕方がなかった。まさかあの平尾さんとは信じたくなかった。
 正直ラグビーについての知識は素人レベルで、友達のラグビー好きに影響され、神戸製鋼のファンクラブにも入会し、ユニホームやグッズを買う為に観戦しに行ってた程度だった。そのずーっと以前から釜石と同志社の日本選手権などルールも知らないのに、すごくいい試合だと感心して観ていたので、松尾さん・平尾さんは知ってた。その後の神戸製鋼での活躍はすばらしかった。今の日本ラグビー界を世界レベルに導いてくれている現状は、まさしく彼のおかげだということ。同じ地元の神戸で活躍されていたのでいつも応援していた。たまに姿をお見かけする程度でしたが、自分の中のかっこいいヒーローを、平尾さんに重ねて見ていたような気がする。
 ほな自分はどないやねん。周りからの期待に答えているのか。やるベきことができているのか。整理整頓できているのか。正直に生きているのか。いつそういうことなっても覚悟はあるのか。井野克彦、往生際はよくないと思う。たぶん絶対。
 そんな私も来年50歳になる予定。たまたま親がネオン屋だったから見よう見まねで二十数年経ったような気もする。
 まだまだ修行が足りない。私に自分を見直していく機会を与えていただいた。動けてもあと30年か、今後何かを誰かに伝えていくことはできるのだろうか。休み前に深酒をして、せっかくの休みが半日つぶれるのはもうやめよう。
 まだ53歳のヒーロー。志なかばでの早すぎる旅立ち。家族を思い、会社を思い、仲間を思い、そしてラグビーを思って、天国のフィールドへ。合掌


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