ネの字通信

 
 2021年度 ネオン工事技術者試験実施の様子  
ネオン工事技術者試験委員会

 2月12日(土)10:00〜12:00、東京都内の会場において「2021年度 ネオン工事技術者試験」が行われました。試験当日は中野弘伸試験委員長(職業能力開発総合大学校名誉教授)ほか委員会メンバー4名と事務局2名によって会場準備、受付対応、採点などを担い、筆記、実技共に試験は滞りなく終了しました。
 今年の受講者数は8名と少なかったものの、ここ数年間は15〜20名程の受験者数で推移しております。昨年実施した試験では、実技で不合格者が多数出ましたが、今年は筆記、実技でそれぞれ2名が基準点に及ばず、最終合格者は4名という結果となりました。ここで、最近の傾向から今後の受験対策及び委員会の課題について述べさせていただきます。
 まずは筆記試験の傾向ですが、出題自体は過去数年間大幅に変わることはございませんが、法条例は時々改正される点に注意が必要です。「ネオンサインの知識と実務」を参考に勉強される方もいると思われますが、最終改訂から年数が経っているため法令は古いままとなっています。協会ホームページでは最新条例を確認するようお勧めはしていますが、この度具体的な改正資料を付け加えることにしました。また、その他の傾向としては計算問題が不得意の方が目立ちます。第二種電気工事士などの免許取得から年数が経っている受験者ほど、普段の実務であまり使わない計算式には弱いようです。
 実技試験で減点が目立つものとしては、電線同士の接続不良が挙げられます。仕上がりはしっかりと接続されているように見えるのですが、鉛スリーブをはがしてみると、接続が緩いというものです。正しくは、ネオン電線相互・ネオン電線とネオン管極・ネオン管極相互、いずれの場合も線同士を3回以上より合わせ、確実に接続したのちに鉛スリーブで圧着仕上げをする方法となります。正しい接続がなされないと、引っ張られた際に線がほどけたり、接続不良で抵抗が上がり熱が生じる可能性もあります。不良接続は火災事故にもつながるため、試験では厳しく採点する箇所の一つとなっています。しかし残念なことに、板状の鉛スリーブからリング状の鉛スリーブが材料として使われるようになって以降、このような誤りが多く見受けられています。委員会では正しい結線方法をホームページ上で資料公開することとしました。今後も多くの受験者の方が正しい知識と技能を持って合格され、安全なネオン工事に従事していただけるよう、委員会一同願っております。

【ネオン電線とネオン管極の接続例】



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