NEOS Topics

 Vol.47
 
ステレンス看板でボヤ 
看板から反射して歩道上にできた「8の字」型連鎖模様

 看板のステンレス製の柱に太陽光が反射し、バイクの座席シートを焦がす極めて珍しい火事が先月初め、東京都内であった。

東京消防庁によると、火事が起きたのは、3月3日午後1時40分ごろ。東京都台東区柳橋の歩道で、止めてあった会社員のバイクの座席シートから煙が出ているのを通行人の男性が見つけ、消し止めた。

 天気は晴れ。会社員は通勤のため、いつもバイクをこの場所に駐車しており、シートの別の場所やボディーにも焦げた跡が数個所あったほか、すぐ近くの植木の葉も焦げていた。

 現場に火の気が全くないことから、消防庁では、近くの事務所ビルの南面に設置された看板(幅30センチ、高さ9メートル)のステンレス製支柱に反射した光が“放火犯”とにらみ、翌日、同じ場所で実験を行った。

 火事が発生したとみられる時間帯に、歩道上に墨汁で黒く塗った新聞紙を置き、看板に反射した光が当たるようにすると、路面で「8の字」を連ねたような模様を描いた瞬間、連結部分(焦点)から煙が出た。この間、わずか一、二秒。焦点の温度は最高283度にまで達していた。

 この実験の結果、太陽熱で看板柱のステンレス部分の表面がへこみ、「凹レンズ」の働きをして、反射した光がシート上で焦点をつくり発火したことが判明。反射光が8の字を描いた原因は、支柱に50センチおきに縦の仕切り(ステンレス製板)が入っており、一つの仕切りごとに支柱の表面がへこんだためとみられている。  光の集中が原因となった火災では、猫などペットよけに置かれたペットボトルが凸レンズの機能を果たし、太陽光を集めて廃材などを燃やすケースが話題になったことがあったが、看板の反射光で出火した例はきわめて珍しい。

 原因判明後、ビルのオーナーは、消防庁の指導で、反射光が焦点をつくらないよう、看板柱にビニールテープを張る対策をとった。 消防庁では「太陽光が斜めに差す夏以外の季節に起きやすい。(今回の火事は)珍しいケースだが、反射光が8の字を描いているのを見たら、届け出てほしい」と呼びかけている。 (産経新聞 H10・4月2日より抜粋)

看板の全景
 
 30周年式典間近か 各種事業着々準備進行 

 開催の迫った協会30周年式典に関し、担当の関東甲信越支部では連日のように実施委員による会議打ち合わせが行われ、準備に忙殺されている。また、各種の記念事業も着々と進行中で仕上げの段階を迎えつつある。

■記念ビデオ■
 今世紀末の全国主要都市のネオン情景と優れた作品を記録に留める記念ビデオは、4月6日の銀座撮影を皮切りに福岡・広島とロケを進め、4月末全撮影を終了した。生憎の「菜種梅雨」のシーズンとあり、天候にはあまり恵まれなかったものの、全国の支部長以下関係者の協力によりスケジュールを無事こなすことが出来た。

■5月7日には編集試写が行われた■
 また、記念誌については当初の44ページ建の予定が大幅に上回り60ページの大部なものとなった。そのため追加資金を補うべく資材メーカー、卸売業者会員の方々に急遽紙面広告をお願いすることになったが、多数の協賛を得ることが出来た。

■ネオンアート展■
 協会初の試みではあるが、4月末時点で13社の出展申し込みがあり担当委員は意を強くしている。各社腕によりをかけた作品が楽しめそうだ。
 出展作品の中から最優秀賞、優秀賞各1点、佳作2点を選んで表彰するほか、来観者からのアンケートにより人気作品を選び特別賞を授与することになっている。
 協賛作品展を開催するネオンアーティスト安彦哲男氏は「こんな時代だから LOVE & PEACE 」をテーマに13作品を準備中。報道関係者にも広く呼びかけ作品展を盛り上げたい意向とのこと。

■資材展■
 式典会場前のロビーで行われる新製品、機材展には設営コマ数の10コマ全て申し込みが決定している。

 
 銀座ネオンサイン消灯パフォーマンス 

 実施委員会では6月1日の30周年式典の当日、夜9時から15分間、銀座のネオン塔を一斉に消灯するパフォーマンスを実行するべく準備を進めている。

 これは、銀座を彩るネオンサインの素晴しさと有効性を改めて広く世間にアピールする目的で、国際的にも有名な晴海通りのネオンサインを一斉に消灯することによって、逆にネオンサインの存在と評価を社会に再認識してもらうというもの。そのため、この地区の商店会である銀座通り連合会の賛意を得た上で、該当するネオン塔で計31社のスポンサーに了解を求めるべく交渉に入っている。また、当夜は各テレビ局、報道機関に呼びかけ、取材してもらうよう考えている。広告効果の発表と併せネオン広告見直しの突破口となれば幸いである。

 
 呉羽CCで第8回ゴルフ全国大会 北陸支部担当で10月16日開催 

 第8回懇親ゴルフ全国大会は、北陸支部の担当で10月16日(金)富山県・呉羽カントリークラブで開催する運びとなった。同クラブは日本海コースと立山コースで構成される36ホールズのゴルフ場で、高低差の少ない広々としたコースでありながら、変化に富んだ設計である。参加規模は64名を予定、ビジタープレイ代は約220,000円の予定となっている。

 前日の宿泊は富山第一ホテルで、夕刻から日本海の魚介を満喫してもらう前夜祭懇会も開催する。なお、16日は午前7時10分にホテルフロントに集合し、バスでゴルフ場へ移動、8時30分プレイをスターとする。また、帰途については、富山空港へ午後3時30分、JR富山駅へ4時にそれぞれリムジンバスを用意している。

 
 「中村博・掛常夫油絵二人展」銀座で開催 

中村博氏(中村工社前社長)と掛常夫氏(関芸社長)の「油絵二人展」が、去る4月7日から19日まで東京銀座の電通恒産画廊で開催された。
 一昨年秋、ガンで他界された中村博氏を追悼する意味で、同氏に永年兄事してきた掛氏が企画したもの。二人共絵画と仕事を両立させてきた点で共通するものがあり、画風も似た点がある。ネオン業界では極めて珍しい存在といえよう。
 19日午後6時15分から清月堂ビルで行われたレセプションに協会を代表して廣邊会長、今井専務理事、小野、梅根両理事が出席、お祝いを述べた。

 
 消費者金融「ワールド」広告塔強制撤去 

 同一の表示をめぐる訴訟問題が看板の強制撤去にまで発展するという珍しい事件があった。
 4月16日東京・赤坂3丁目の九階建て雑居ビルの屋上にあった消費者金融「ワールド・ファイナンス」の広告塔が、神戸市のアパレルメーカー「ワールド」の委託業者によって鉄骨本体を残し撤去された 。

 この問題をめぐっては、アパレルのワールドが「混同を招く」として1989年に表示の使用差し止めを申し立てて裁判になっていたが、昨年6月最高裁でのワールド社の勝訴が確定した。ファイナンス側はその後も都心部の屋上に従来通りの表示のサインを造り続け、社会的にも話題となっていた。
 このため、ワールド社は独自に広告塔を撤去する方針を決め、今年2月3日、東京地裁から強制執行を認める決定を受けた。
 16日は同地裁執行官の立会いで、表示文字とスパンドレルを撤去し、その情景はテレビのニュースでも各局で報道された。
 撤去費用の約300万円をワールドはファイナンス側に請求する上、今後も違憲状態が継続する場合は、残る広告塔も法的手続きの上、順次撤去していく方針とのこと。

 

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