電通が2月16日に発表した98年（平成10年）の日本の総広告費は、前年比3.8％減の5兆7千597億円で5年ぶりの減少となった。屋外広告は、3,196億円（前年度3,322億円）で前年比96.2％（前年度98.7％）と二年連続のダウンを記録したが、総広告費も前年比96.2％であったため、総広告費に占めるシェアは5.5％と前年並みを維持した。
　今回電通では、屋外広告部門の調査精度を高めるため、関係事業者へのアンケート調査を行った。ネオン関係では当協会も協力して、全日本ネオン協会会員560社にアンケートが発送された結果、内66の会員事業者から回答があり、その内容は本調査結果に反映されている。

　社団法人東京屋外広告協会が主催し、関東ネオン業協同組合、東京都など４団体後援の「東京屋外広告コンクール」の審査が今年2月4日に行われ、78点の応募作品の中から下記の10点が受賞した。（カッコは内は制作社名）表彰式は３月17日(水)東商スカイルームで行われ、入賞作品広告主、デザイナー、制作者に各々賞状が授与された。
　このコンクールは一昨年まで東京都の主催で開催されてきたもので、東京都の都市美維持向上に寄与するものとして各方面から評価を得ていたが、都の財政難から東京屋外広告協会が要請を受け引き継いだもの。同協会では今後２年おきにコンクールを開催する予定にしている。

井村屋	日本ダイナースクラブ	NECエンジニアリング	TAKANO YURI

AIM CREATE

　飲食店街の道路面にネオン管を埋め込み、街に活気を取り戻そうという新しい試みが話題を集めている。
　和歌山県田辺市が市街地の活性化と産業振興を目的として、JR田辺駅前の飲食店街「味光路」の演出に企画したもので、昨年の11月に完成、新聞にも大きく報じられている。
　「ライトウェーブ」と名付けられたネオン管は赤、黄、緑、青の4色で、長さ130メートル、幅6メートルの市道に3本、自在な曲線を描いて埋め込まれている。市では、全国初の試みでもあり警察とも協議の上、道路交通法にも抵触しない対策を講じているとのこと。施工面の技術的な処理については不明だが、今後ネオンの新規需要に結びつく可能性もあり、業界としても注目に値する。