NEOS Topics

 Vol.54
 
 台北より視察団来訪  
日本の広告条例に感心ひとしお

 5月28日(金)、協会本部に台北市広告同業協会(正式名ー台北市広告工程商業同業協会)視察団が来訪した。当日は事務所移転の翌日で、真新しい大会議室での初めての来客を迎え、廣邊会長、板野副会長、今井専務理事、小野理事らが2時間にわたって応対、懇談した。

 一行は、許億真理事長、高芳賓常務監事ら幹部に台北市内政部建築管理組校正(大佐級の技術官)を含む9名。監督官庁が環境、建設、都市計画、消防、警察など多岐にわたっていることは両国ともおおむね同様だが、広告塔の建設申請から許可取得まで、日本では1ヶ月程度で済むが、台北では一年くらいかかるとか、消防活動を容易にするため台北では屋上の広告塔は道路面から1.5メートル以上セットバックし、屋上面からは1.5メートル以上の高さをとらねばならないことなど、同市の仕事のやりにくさなどが話題になった。視察団としては、今後の行政への対応について日本の実態を是非とも参考としたいとの意向であった。

 なお、協会からは、資料として東京都より入手した「平成10年5月 屋外広告物のしおり」のほか、「屋外広告効果調査レポート」や「協会30周年記念ビデオ」を提供した。

 
 全ネ協、ISA(国際サイン協会)に入会 

 (社)全日本ネオン協会は、このたび国際交流と諸情報の入手を目的として、アメリカを代表するサイン業界団体である国際サイン協会(ISA−International Sign Association、会長 Jerry Sussenguth、本部 707 N.St. Asaph Street,Alexandria,Virginia,USA)に正会員として入会した。

 ISAは55年の歴史を持ち、数年前までNESA(全米電飾サイン協会)と称していたが、電飾サイン以外の業者の加盟が増えて来たため現協会名に改めた。メンバーには全米の関連業者のほか、国内外の関連団体や国外の業者の入会も認めている。現在日本からは協会関東甲信越支部の(株)電弘、同中国支部の(株)研創並びに業界紙の(株)総合報道の3社が正会員となっている。

 ISAは年4回のサインエキスポ(内1回は国際エキスポで、今年は5月にラスベガスで開催)などイベントの開催をはじめ、教育ビデオ・関連図書の出版、関連技術の調査・指導・研究、材料・製品の規格・基準作成、労使関係の円滑化など幅広い活動を展開している。本年9月23日から25日にはジョージア州アトランタでサインエキスポの開催を予定している。

 なお、ISAのホームページは
 http://www.signs.org
是非一度、アクセスしてみられることをお勧めする。

 
 政府で公益法人の見直し 

 このたび、政府は公益法人の指導強化に着手した。政府が定めている「公益法人の設立許可及び指導監督基準」では、公益法人の事業内容が社会情勢の変化により営利企業の事業と競合したり、競合しうる状況となっている場合は、公益法人としてふさわしいと認められる事業内容に改善する措置を講ずるか、そのような措置が講じられない場合は、営利法人への転換を行うこととされている。現状ではこの点で問題となる公益法人が多くなってきている。

 昨年12月、政府はこの基準に基づく具体的な指導を強化し、上記のような場合は平成11年9月までに具体的な措置を講ずるものとし、さらにその後3年以内に営利法人への転換がなされない場合には、所管官庁は設立許可の取り消しを含め対処するとの新指針を打ち出した。

 これに関連し、本年は公益法人の一般的な活動実態についても「公益性」の観点から種々の見直しが行われることになると予想される。当協会でもこのことを念頭において、今後の協会のありかた等を再検討する必要がありそうだ。

 
 ネオン工事教科書改訂特別委員会発足 

 協会発行の『ネオン工事教科書』は昭和47年の刊行以来、ネオン工事にたずさわる人の指針として役立ってきたが、平成元年以来改訂されていない。最近の新技術・新資材の普及が反映されておらず、(財)電気工事技術講習センターの「ネオン工事資格者認定講習テキスト」(平成10年改訂)との間にも落差が広がってきた。

 このため、協会では本年度中に改訂作業に取りかかることとなり、このたび、関東甲信越支部会員を中心として教科書改訂特別委員会が発足した。最新の技術を取り入れるほか、最近の条例改正部分を取り入れるなどして、1999年内に原稿をまとめ、2000年3月の発行を目指している。 加えるほか、記述の足りない部分を大幅に満足することにしている。今回の改訂によって教科書は従来よりかなりの増ページになる予定である。

 
 銀座で袖看板落下2人死傷 

 4月17日に発生した看板鉄骨落下事故(前号既報)に引き続き、またも銀座で看板工事中の事故が発生した。以下日刊スポーツの記事によれば、6月13日午前0時50分ごろ、銀座8丁目の路上でクレーン車でつり上げたテナントビルの袖看板が高さ3メートルから落下、作業をしていた看板業者社長(56)とその兄(57)が下敷きになった。社長は病院に運ばれたが間もなく死亡、兄は足などを打ち軽傷という。看板は飲食店名を表示したもので縦5.8メートル・横1.3メートル、重さ300〜400キロ。看板の据え付け作業で、トラックの荷台から路上に下ろすためにつり上げたところだった。

 関係者の話によれば、台づけでつり上げた看板が街路樹に接触したためバランスを失い、滑落したのではないかとのこと。

 事故当日は日曜日の早朝だったため一般紙の報道はなかったが、スポーツ紙とテレビのニュースで一部報道された。

 このような事故は関係当事者の被る被害が甚大であるばかりか、屋外広告業全般のイメージダウンや監督諸官庁の指導の強化につながりかねないため、関東ネオン業協同組合では即刻「安全工事のお願い」と題する文書を組合員全員に発送し、注意を呼びかけた。

 また今回の事故では経営主が死亡しているが、このようなケースでは、一般に労災保険の適用外とされて保険金が支払われないことになる。事故の伴い易い業種だけに、企業主は十分な対策を講じる必要があるだろう。

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