特別報告 第1回「世界サインサミット」に出席して

副会長 板野遵三郎
 

 ISAが各国からのISA大会参加者に呼びかけて、ISAサインショウ終了後のオーランドで、第1回「世界サインサミット」が開催されました。社団法人全日本ネオン協会にも案内があり、私と加藤事務局長が参加いたしました。

 参加者は7ヵ国代表とラッペン局長以下ISAスタッフで計27名。司会はISAチェアマンのルッツ氏(前年度副チェアマン)、前年度チェアマンのサセングース氏はカナダの代表として参加していました。

 会の目的は、各国の業界共通の問題について情報・意見を交換して、新しい時代に向けての国際的パートナーシップを高めていこうということのようで、各国の自己紹介と発言(これだけで約1時間半)、基調講演の後、意見交換となりました。

 意見交換では、主催者より各国の「基準」の共通化の必要性という問題提起があり、(後になって考えると、ISAないし米国代表の意図は、「サイン業界においてもいわゆるグローバルスタンダードが必要である。」ということがあったのかもしれません。)それに対して各国から発言を順次していき、その後はフリートーキングという形式でした。

 実際の進行は、製品の技術基準やらサインに対する法規制やら環境問題の規制やらがごっちゃになって各国それぞれから発言があり、とてもまとまった整理された議論ではありませんでしたが、それでも会議が終了するまでにはいくつかの点で合意がされました。箇条書きしますと、

  1. 「ネットワークによる交流が必要かつ有意義で、特に「基準」についての情報交換を活発に行おう。(参加者のE-mailアドレスのリストを作ることから始める)
  2. 年に一度程度会議を行う。その際には、問題点を整理して各国に前もって知らせ、準備が出来るようにする。
  3. ネットワークの運営や今後の会の開催について、当面はISAが中心になって行う。(ネットワーク運営については、ISAはやや「しぶしぶ」といった感じでした)  といったようなことでありました。

 第1回の会合のため、準備も多分に泥縄式で、主催者も参加者も手探りでの進行でありましたが、いわゆる「参加に意義があった。」のは確かだったと思います。

 主催者のルッツ氏、ラッペン氏をはじめISAスタッフの熱意は大変なものであり、日本の業界を代表する当協会に対してISAや各国代表の期待もかなり大きなものであることがひしひしと感じられました。

 この会議が今後も続いていくということになりますと、われわれの側でもそれにどう協力や参加をしていくか、という問題について十分議論していく必要があると考えられます。

 
会議概要
事務局長 加藤保弥
 
  1. 開催場所:米国フロリダ州オーランド、ピーボディ・ホテル
  2. 開催日時:2000年5月1日(月)8:00〜13:00
  3. 出席者:米国12名、カナダ1名、英国1名、コロンビア1名、アルゼンチン4名、韓国1名(他に通訳1名)、日本2名、ISA事務局4名 合計26名(他に通訳1名)なお、出席予定のインド代表は欠席。

  4. 基調講演:ダレック・ジョンソン氏(米国「サインズ・オブ・ザ・タイムズ」誌編集長
    1) 最近のIT技術の急速な進歩は目覚ましいものがあり、サイン業界もその渦中にある。今後5年間で経営内容、労働状況等がどのように変わって行くかをよく見極め、必要なら経営自体の変更も躊躇してはならない。

    2) デジタルネットワーク技術に裏打ちされたインターネットの急成長によって、広告のありかたも変わらざるを得なくなる。大手看板業者が数年前に業態をドラスティックに変更した例がある。

    3) 目を外に向ければ、メキシコを含むラテンアメリカ市場の持つ発展力に、今後大きく注目すべきである。

    4) 一方、経営者は若い世代をこの業界に惹きつけておくためにどうすればよいかを考え、彼らの教育にも格別の意を払ってゆく必要がある。

  5. 各国代表発言
    1) 欧州の業界では、リサーチ活動(技術、法制両面に亘り)を活発に行っている。技術基準について米国では8万件にのぼる多種多様な基準が各地、各項目で規定されているが、英国では単一のサインコードで事足りている(英国)。このような国際会議で議論し、ゆくゆくは業界が結束して各国官憲に働きかけるところまで進みたい(米国)。

    2) 交通広告で動画が禁止されるとか、屋上看板を環境汚染とみなすとか、地域によっては、業界にとってシリアスな問題になりつつある(アルゼンチン)。

    3) ISAのような製品中心の団体とスクリーン印刷広告協会のような環境中心の協会との連絡を密にしたい(米国)。

    4) 1999年の屋外広告は前年比10%の売上増(韓国)。屋外広告業界は引き続き好調で、実感として今までになく良い時期が長く続いている状況である。但し、業界の努力もさることながら、やはり米国経済の好調に裏打ちされている面が否めない(米国)。

  6. 次回ミーティング  2001年のISAエキスポは、3月22日(木)から3月24日(土)までラスベガスで開催の予定。第2回「世界サインサミット」は、この期間に同地で開催することで、ISA事務局を中心に検討する事となった。
 

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