業界ネットレビュー

 
「看板建築」消え行く町並み

 欧州の街並みの落ち着いた佇まいに比べて日本の商店街は…確かに日本の場合、外装は薄っぺらな新建材、トタンやビニールテントで覆われセンスの欠片も感じられません。しかし日本にはかつて「看板建築」と言う欧州にも負けない街並みがありました。それは主に昭和初期木造商店建築の様式で、正面の平面ファーサードをタイル・モルタル・銅版などでアールデコ・擬古典主義的装飾したレトロ建築をいいます。
残念ながら今や殆どが解体され、まさに消え行く寸前です。しかし幸いにして、そんな看板建築を記録に残そうとする路上観察家(?)が随分いてネット上では個人ギャラリーが色々見られます。この散在するギャラリーが、ネット上で統合されてリンクされたらすばらしいと思うのですが。

『看板建築』三省堂
http://www.sanseido-publ.co.jp/publ/kanbankentiku_sinpan.html
看板建築に関する書籍は、その命名者でもある東大生産技術研究所教授の藤森照信著『看板建築』だけでしょう。1988年に初版、1999年に新版発行。

「看板のある公園」
http://www5.airnet.ne.jp/thepond/html/structur/i_kanban.htm
小金井公園にある「江戸東京たてもの園」の紹介。ここに看板建築の名品数棟が移築されている。特に藤森照信の著作では再三採り上げられている文具店の武居三省堂(さんしょうどう)が見もの。

「日本絶滅紀行/看板建築は「ゆとり」の象徴」
http://www.maboroshi-ch.com/cha/tab_04.htm
『看板建築』に記載されている建物を訪れても、約半分の建物は現存していませんでした。しかもイイデザインの建物に限って取り壊しの憂き目に遭っているのです。このことに、私は落胆したと同時に立ち上がりました。今残っている建物だけでもキチンと記録しておかなければ……。(ギャラリー作者コメント)。

 


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