NEOS Vol.82 ネオン前線北上中

ネオン前線北上中

■ 　腕自慢・ワザ自慢　70　 ■
営業
四国支部　（株）香川ネオン松山電業社
平岡昌次郎さん

――初代社長の高山昌太さんも会長として現役バリバリの69歳、次代を担う22歳の息子さんも2年前に入社、ご自身は働き盛りの42歳、三世代揃って力を合わせて会社を盛り立てることができるのは幸せですね。
　心強いですね、自分も製作から現場まで一通り経験して、今営業を中心にやっていますが、息子も今職人として修行中です。現場経験がないと、技術面で構造が分からない。お客様に対してしっかりとした説明もできませんからね。
――営業面で心がけていらっしゃることはなんですか？
　信用度を高めることですね。積み上げてきた信用も崩すのは一瞬、築くのには何十年とかかる。人間も製品も信用第一。それは時代を問わず、業種を問わずそうですね。営業力イコール信用度。地方の場合は特にそうです。
　これはできるけれど、これはできない、というのではなく、トータルに“できる会社”を目指しています。時代にマッチしたサインを追求していきたいですね。
――椅子を暖める間もなくお忙しいですね。
　松山は四国の要所。3時間もあれば東西に動くことができるのであちこち飛び回っています。

■　う・ち・の・会・杜　73　■
関西支部　安富硝子（株）
安富義仁さん

　昭和25年、先代が安富硝子製作所を設立、当初はアンプル製造を主な業務としていました。「先代は元々は饅頭屋だったんです。戦前は三越の並び高麗橋のたもとに店がありましたが、戦災で旭区に越してまた饅頭屋を始めたが立地が悪くうまくいかなかった。ちょうど薬などのアンプルが不足と聞き職人を集めて始めました」と、現在常務取締役の安富義仁さん。
　その後理化学用の硝子製造、ナショナルのストロボ製作を軌道にのせ、昭和50年に株式に組織変更。「その後も紆余曲折ありまして」太陽熱でお湯を温めるシャープのソーラーコレクターバルブ製造、シャンデリア製造、また全自動真空ガス入れ装置を業界で初めて導入、ネオン管の製作に着手。その機械の不備のためネオン管が3ヶ月で切れてしまう不測の事態に。「お客様にご迷惑をおかけしました。クレームの連続でした。今思うとお客様の好意で続けさせてもらえた」
　この1年、大型商業施設やアミューズメント施設のネオンサインが少しずつ増加。
　平成13年からサイン関係に力を入れ、大型インクジェットの外部出力、昨年から LED内照用光源、特殊光源の製作販売、さらに14年前から食品部を設け和食店経営と、贈答用の加工食品の製造販売と多岐にわたる業務内容。社員数は15名。「先の失敗を踏まえ、なによりお客様の役にたちたいという気持ちでやっています」。