World Sign バックナンバー 世界のサイン、遂に出版される
VOL.153  エチオピアという国
エチオピアという国
 エチオピアといえば前回の東京オリンピック金メダリスト、アベベの寡黙で哲学者のような風貌が思い出される。そのほかはと言われても何も出てこない人が大部分ではなかろうか。でも、行ってみてわかったことだが、この国は古代文明ではエジプトと肩を並べる先進国だったのだ。
 まず、キリスト教徒が国民の半数を占め、キリスト教を受け入れたのが四世紀とアフリカ一早い。人類が二足歩行を始めた初の人種が誕生したのもエチオピアだ。発掘された女性の人骨はルーシーと名づけられた。
 ソロモン王とシバの女王の物語は聖書の物語と思っていたが、このエチオピアに実在した人物で、立派な王宮が残っている。映画「インディ・ジョーンズ」に出てくるアーク(聖櫃)は何と首都アジスアベバの聖マリア教会に保管されているのだ。
 近年脚光を浴びているのがラリベラの岩窟教会で一枚岩を掘り出して造られている。十字架形に彫られ、屋根面にもその十字が刻まれた特異な形態が印象深い。ラリベラには他にも十の岩窟教会が存在する。でも、他の教会には保護のための屋根がかけられ写真写りはよくない。
 





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