World Sign バックナンバー 世界のサイン、遂に出版される
VOL.173  赤い色がつくる幸せの景観
赤い色がつくる幸せの景観
 街の景観における屋外広告物は、赤い色彩については否定的な視点で考えることが多いのですが、中国を旅行すると赤い色彩がなんとなく好意的に感じ、ああ中国に来ているという実感がします。写真にみる飾り物を売っている店先は赤い色で埋め尽くされた様々な飾り物が異国情緒を感じさせ、良い意味での迫力を感じます。街中で見られる赤い気球に下げられたイヴェントの案内や街路樹や街灯に下げられた飾りなども景観を壊しているというより、地域性を感じさせるポジティブなイメージを表しています。
 元々中国や韓国では赤色は神聖を表し、悪鬼を追い出す神通力を持ち幸せを表すもので、このような文化的背景は、現在も好まれて使われ地域性を表現するのに効果的です。
 西安で見た地下鉄工事の機材が赤で塗られている状況などは、モノトーンの背景の中で地下鉄建設への期待感を表しているようにも思えます。
宮沢 功





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