VOL.45 シカゴ/オヘア空港の名物ネオン

 昨秋、シカゴを起点として小地方都市をたどるツアーに参加した目的の一つには、いまやオヘア空港の名物となった話題のネオンを一目見たいというかねてからの思いも含まれていた。とはいっても世界有数の大空港のこと、果たして件のネオンに巡り会えるかどうか心配だった。
 それはユナイテッド航空専用ターミナルの二つのコンコースを結ぶ地下通路にあって、幸いにも到着時と帰国時の二度、バッチリと「観察」することが出来た。
 かなりの長さになる通路の天井にセットされたネオン管はファジーな曲線を描くが、途中から直線のデザインとなり、色の変化をともないながら流れるように点滅を繰り返す。有機的な光のパフォーマンスに、鏡面板を使った天井のマジック効果や軽音楽の演出も加わり、あたかも天国で光の花園を渡るような趣。空港につきものの、長い移動時間を飽きさせない。
 動く歩道の上で、立ち止まったまま夢中で写真を撮っていたら、後ろから歩いてきた人がやたらとぶつかつて行く。右側をちゃんと開けているのにどういうわけかとけげんに思ったが、すぐに気がついた。日本では右側が歩行者優先だが、こちらは逆で、左側が歩行用だったのだ。考えてみれば車も左右逆になっているが、どうしてだろう。
 





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